
福島焼き鳥党の心意気を継承した世界焼き鳥党は、とにかく焼き鳥が好きで、焼き鳥を食べては大いに語り合う人なら誰でも参加できることになっている。
最近それを知らない人からの問い合わせが多く、改めて「焼き鳥アバンティ」について語ることになった。
そもそも焼き鳥は、最近までB級グルメにも取り上げられなかった食べ物である。
江戸時代に、竹串を使って直接焼いて調理したものを箸を使わず、手で直接触れることなく食することができると言う今の形が完成されているが、串焼きこそ人類がプロメテウスより火を授かって調理した最初の形だったとも言われている。
そのためか、調理法が発展するにしたがって、串焼きは「原始的なもの」として「料理」から外されたようである。
中華料理でも、串焼きは周辺地域の蛮族の調理法として、レシピの中に入れるべき存在ではなかったらしい。食の文化も、シルクロードを通って東西が結ばれている。
イタリアのパスタは中国から伝わった。少なくとも影響があったことは認められている。
西洋料理は、今はフランス料理が有名だが、もとはと云えばフィレンツェのメジチ家の女性がフランスの宮廷に嫁いだ時に連れて行った料理人が伝えたものらしい。
さらに辿ればローマに通じると云うわけである。
世界の焼き鳥を集め「焼き鳥」のすばらしさを世界に発信しようと言う世界焼き鳥党の若い女性たちが「焼き鳥アバンティ」とイタリア語の入ったブログを立ち上げたのは、そんな背景があったとか、なかったとか。ラジオの影響だけではなかったようである。
世界焼き鳥党の定めた「焼き鳥」は、一応竹串を使うことになっている。
アジアとアフリカ以外の竹がとれない地域では、串焼きは金串を使ったバーベキューが主流になっているが、金串を竹串に代えれば、立派に「焼き鳥」として認定される。
焼き方に関しては、今のところ「直火」のグリルが基本であるが、タンドールのようなオーブンを使った串焼きを認めるか否かで世界焼き鳥党の中でも意見が分かれている。

竹串に刺したタンドールチキン

竹串で焼かれたモザンビークの焼き鳥